ロンドンルポ その6 いくつもの景色を通り抜け

ロンドン6日目。

  昨日から、部屋にフランス人の女の子が泊まっている。すごく感じのいい人で、話しやすい。今日は、ジンジャーブレッドマンケーキをくれる。おいしい〜、Merciね。

  ユースに来て、6日目だけど、いろんな人が、入れかわり、立ちかわり。8人部屋だから、毎日、違うメンバーで過ごしているかんじ。

  メキシコの大学生2人組みは、朝早くに帰り、マンチェスターからボランティアで来ていた女性も、次の場所へ・・・セントポール大聖堂の鐘の音だけが、毎日変わらず、響いています。

  私も、1日の朝には、ここを出て、ロンドンセントラルユースに移る。

  今日は、のんびり。駅近くに、FREE Wi Fi スペース(無料でネット接続できる場所)を見つけたので、そこで、ポストカードかいだり、ネットしたり・・・。1杯の紅茶で、3時間くらいいたかな。

 だって、窓際の、大きなソファが心地よいったら!差し込む日差しが、気持ちいいったら!カフェの感じも、音楽も、結構気に入った。明日も、来ようかな。

 ロンドンは、絵になる街だなぁ・・・と思う。

 ダブルデッカーは、何度見てもかわいい。

 電話ボックスは、2つくっついて、ちょこんとしてて、思わず、電話をかけたくなるね。味がある。観光客が、あちこちで、電話ボックスと写真をとっている。(私も、誰かときたら、絶対にとってるな〜)

 建物は、歴史を感じさせるものばかり。なんていうか・・・そう、品がある。

 昔から、かわらない建物、でも、中には、現代のカフェや会社が、きちんとおさまっていて。

 狭い路地、石畳、公園、橋・・・すべてが、バランスがとれている。

 私は、新しい街に暮らすのが好きだと思う。

 引越しして、まだ、誰も知り合いがいなくて、一人で街を探検しにいく。

 駅、図書館、スーパー、カフェ、公園・・・自分のお気に入りの場所を見つけるたびに、少しずつ、街が自分のものになっていく。そういう過程が、楽しい。

 『魔女の宅急便』のキキみたいな気分なんだよね。

 初めて、大学のある街に越してきて、一人暮らし。車もなくて、近くのスーパーが、7キロも離れていて・・・バスにのって、出かけたこと。バス代が足らなくて、見ず知らずの人に、貸してもらったこともあったっけ。

 自転車を買ってからは、はりきって、買い物にでかけたけど、何しろ、坂道が多い街で、家に着いたら、買った卵が全部割れていて、それから、もう自転車での買い物には行かなくなった。

 1回生の終わりに、車を買ってからは、まったく世界が変わった。

 自由だと思った。やっと、手に入れた自由。車に乗って、私はどこへでもいけたし、一人で知らない街、行ってみたかった場所にいけることが、嬉しくて、嬉しくて。

 それから、誰かを、お気に入りの場所に連れて行くっていう喜びも知ったなあ。

 アメリカに留学したときは、バスにのって、色々出かけた。

 お気に入りのスーパーや、古着屋さん、雑貨屋さん、「Acostic Cafe」、ロビンズ小学校・・・バスにのったら、どこへでもいける!バスの中では、よく江國さんの小説を読んでいたなあ。

 大学を卒業して、働くために、今のアパートに越してきたときも、わくわくした。

 覚えている。その頃の匂い。日差し。風。

 アパートの近くに土手があって、よく散歩にいった。

 一人、どこまでも、どこまでも。桜の季節、夏の夜空、秋の虫の声、冬の寒さ。一人の夜道の散歩は、私が作られる時間でもある。

 ロンドンにも、なんだか暮らしているみたい。そう、私、そんなふうに旅をしたい。

 地下鉄の乗り方、バスの路線、スーパーの名前、ホテルのまわりのお店・・・色々、わかってきたよ。

 観光名所にたくさん行くより、私は、そういうささやかな生活を楽しむことがとても好き。

 きっと、そういうことを、時がたっても覚えているんだと思う。

beautiful sunset!


 ☆☆☆

 私のブログをみて、いろんな人がコメントをくれる。Mixiにもメッセージをくれる。

 ウシミさんのロンドン耳より情報、うれしい!ぜひ、自然史博物館の恐竜の骨とクスクスに、出会いたい!「地球の歩き方」の説明より、知人からの情報は、血肉化されていて、心と身体が動かされる。ウシミさん、ありがとう!ダリ博物館も、ぜひ、いってみます!
 
 ミポ@中学の同級生からもメッセージが。ワーホリで、ロンドンのユニクロで働いていて、今は結婚して、一児の母。同級生なんだけど、生き方違っておもしろい。

 その子も、ロンドン耳寄り情報を届けてくれた。チャイナタウン、早速行って、ご飯食べてきたよ〜!久しぶりのAsianなご飯が、幸せでした。トムヤンクンに、卵チャーハン。お腹いっぱい。

 郵便局のおじさんに、New Years Eveのおすすめ場所を聞くと、「そりゃあ、トラファルガー」だよ〜、と教えてくれる。でも、気をつけてね、だって。ロンドンの人は、みんな結構愛想がよくて、親切。都会ではあっても、ニューヨークのような、荒っぽさ、冷たさがなくて、安心。

 夜は、コヴェント・ガーデンへ。

 ああ、ここ、すきすき!今まで来た中で、一番好きな場所からも。ロンドンの中で。




 『My Fair Lady』の、イライザと、ヒギンズ教授が出会った場所なんだって。うん、その雰囲気、わかるかも。

 いろんなマーケット、小さなお店が、こちょこちょあって、かわいい。音楽を奏でている人も、あちこちにいて、にぎわっていて、楽しい。

 その中で、すご〜く、乙女心をくすぐるショップを発見!

 大好きな蝶々モチーフがいっぱい・・・。




 前、名古屋にいったとき、海外からの品物をたくさん置いている店があってん。

 そこで、ニットの、色合いがめっちゃきれいなスカートを買った。

 あまりにも、置いてある商品が素敵なので、店の主人のおばあちゃんに、聞くと、「ヨーロッパに買い付けにいってるのよ〜」って。

 かっこいいな〜、おばあちゃん。素敵!感激しちゃった。

 そのおばあちゃん、ここのお店に来てたんじゃない?っていうような、同じような商品が並んでいる。

 かわいい〜。何度も、お店の中を、うろうろ。

 こういう、新たな「かわいいもの」との出会いも、旅には欠かせないエッセンス。

 もう一回人生があるなら、雑貨や、服や、靴をあつかうお店屋さんになる。で、バイヤーとして、海外に買い付けにいく。そういうセンスは、あると思うねん。仕事、定年退職したら、本気でしようかな。

 コヴェント・ガーデン、気に入りました。また、来るわ!

 さあ、もう1年もおしまいです。今年も、素晴らしい年だったなあ。。。