アリス、ありとあらゆる力の限り。


いくつか魅力的な誘いはあったのだけれど、わりと考えこまず、今日は出勤と決めた。
PTA主催の子どもたちが楽しみにしている行事に顔を出す。
昨日も会ったところなのに、こういう場で会うと「せんせい〜!」と、いつもより余計に手をふる女子や、「あ!!」と、指差して近づいてくる男子。
学校だけど、学校じゃない。そういう日。
少しだけおめかししている子どもたちがかわいい。
私も、そういう子どもだった。


今朝は、不思議な夢を見た。
異国とも日本ともとれる場所(それは大学の寮のような共同住宅)に、住んでいる。
今担任している学年にいる双子の女の子も、一緒に住んでいるらしい。
螺旋階段も出てくる。
夢ではよくあるように、うまく移動できない感じ。
アリスみたい。


誰といても、一人になると、なんだろう、この安堵感。
この感覚の起源をなんとなく考えてみている。
自分のことを薄情な奴だなあと思ったこと。
あるいは、人と向き合うエネルギーを使いたがらないところとか。
江國香織の小説の中には、時々こういう感覚が登場する。
「ウエハースの椅子」とか。
一人になると、「やあ」とやってくる、影。
その影を、みんなその闇に飼っているんだろうか。
それとも、飼い馴らせないままかな。

帽子屋さんになってみたい。
アリスに出てくる、帽子屋みたいな。