手のひらの中から

クリスマス・イヴの夜にウクレレを買った。
この夏以降、ずっと弦楽器が欲しい、弦楽器を弾きたいと思っていた。
いくつかきっかけはあるのだけれど、
その一つは、夏のシュタイナー学校の授業の中でギターを弾いたこと。
8年生の心の複雑さに寄り添っていくギターの和音の響きが心に残った。

ギターは私のことだから、きっと挫折する・・・と思ったので、「ウクレレをください。」って。

それから、冬、そして年末年始を乗り越えるために。
私の苦手な年末年始。
何かを手のひらにのせ、私の時間を生み出していきたかった。
ただ、過ぎるのを待つような時間にならないように。

多分、ウクレレは、私の願いに応えてくれた。

和音の移り変わりって、こんなに美しいものだったのだな。
ストロークって、こんなふうに音楽をつくっていくのだな。
自分でコードを弾いてみて、歌の奥深さを知る。


去年は演劇の舞台に立った。
演劇について学ぶことが、私を助けてくれた。
生きていくことは難しい。
年末年始を越えることも難しい。
そうした時に自分を救うのは、実感を伴う何か、だ。

新年最初の曲。湯川潮音「その日わたしは」
いつか、この曲をギターで弾けるようになるといいな。

https://virginbabylonrecords.bandcamp.com/track/feat-2


「その日 わたしは 音楽の中にいたから」