初夏


昨夜の安楽寺でのタテタカコさんのライブで聴いた「Soleado de la vida」が素晴らしくて。
「哀しみのソレアード」と訳されている曲だが、タテさんは、「人生のひだまり」という題名で、
自分なりの言葉に訳し、歌っているという。

音楽っていうのは、その人の心の中に響くものなのだなって。
その時々で、その曲を聴いていても見える景色も湧き上がる感情も異なる。
ここ数年は、彼女のライブで泣くことが多かったが、昨日は、もっと違う景色を見ている私がいた。
その自分を冷静に受け止める。
自分の心の声を聴くように、歌声を聴いている。
そして、歌声を聴きながらメロウさんが即興で描くペインティングの中の人々にも、私を見つけ、重ねながら。


今日は、本当に生産性とはかけ離れた何もできない1日だった。
ただ、音楽を聴いていた。
この曲、覚和歌子さんの作詞なんだなあ。
今年は、彼女の詩に縁がある。
覚さんの話、聞きに行きたい。

6月はシャンソンが似合う。
マダム・ジーナの歌う「さくらんぼの実る頃」も、初夏のイメージ。


昨夜、やっとクチナシの咲いた小道を通った。
クチナシの甘い香り。
初夏。
夏の記憶が、順々に蘇っていく。
高校生の頃の帰り道、
小学生の頃の食事の風景、
生まれる前の記憶まで。