おかえり、ただいま

 
久々に銀色夏生の詩集をめくってみる。

あの空は夏の中 (角川文庫)

あの空は夏の中 (角川文庫)

友人derriyに教えてもらった一冊。
わたしたちは、これを読み合った。
心に残った詩を選んで。
彼女があの時選んだ詩は、鮮烈に、私に残っている。
わたしがあの頃選んだものは、忘れてしまったけれども。

そして、江國香織。『すみれの花の砂糖づけ』

すみれの花の砂糖づけ (新潮文庫)

すみれの花の砂糖づけ (新潮文庫)

ページの余白に織り込まれてた、いくつもの出来事や、いくにんもの人や、いくつもの光景が、
香り立つようで。

江國香織のように、わたしも、「五時の鐘」を持っている。
おうちに帰り、そして私は言葉を綴る。

小学校5年生の冬、わたしは詩という表現と出会った。
そこから詩はわたしにおかえりをいう存在になった。

だれといても、「五時の鐘」が鳴ればお家に帰る。
そして、詩に、「ただいま」を言う。

これまでも、これからも、ずっと、ずっと。