「これで、いいんですよね?」 

友人から勧められた本『断片的なものの社会学』(岸政彦)が届く。
ぱらぱらと読みながら、どうにも目に入ると息苦しくなる「単語」がわたしにはあるのだ、ということに気づく。
この言葉たちに、なぜ、反応してしまうんだろう。
小さな頃からの習慣のようなもの。
その理由がいまだはっきりとわからない。
並べられた断片の間に、私自身の断片がひっかかってしまい、そこで擦れ合ってできた細かな傷がひりひりと痛む。
涙ぐみながら読むので、なかなか先に進みません。




友人の笑ったり涙を流したりしながらの話を、ただずっと聴く。
快復のストーリーを編むときには、
堂々巡りの会話を、ただ聴いて背中を押してくれる人の存在が共著者になっていくのだと思う。
「これで、いいんですよね?」
何度も尋ねるけれど、本当は、自分でこたえを知っているの。
「これでいいよ。」と言ってほしいだけ。
心細く、不安だから。




久々に、友人と午前3時までお酒飲みつつだらだらしゃべる。
私は、私が私自身に課してきた呪いや抑圧とずっとにらめっこしている。
そしてそれらから、自由になりたいと思っている。