書き出しのスピード感

「でもさー、先生・・・」


ここから始まる発言が好き。
授業がぐっとおもしろくなる。


昨日、今日の5年生の読書感想文の授業は結構いい感じですすんだ。
東京書籍6年の教科書に掲載されている「風切るつばさ」。


友人関係の葛藤や孤独を感じる体験を描いた作品は、自分に引き寄せて書きやすいのでは、と選んだ。
今年18になるこどもたちに授業をした時に、ある子が自分とクルルと重ねて書いた感想を今でも覚えている。
今日も、こどもたちは、書き出しにスピード感があった。
感情があふれるように、しかし、冷静に。


最初に構成メモを書く、というやり方を踏襲してきたし、設明的文章にからめて作文は、そうした過程が有効だと思うけれど、
読書感想文については、そうでもないかな、という気もする。
自分がたてた問いに自分で答える。
その問いは、自ずと本質的なものになるし、作品のテーマにぐっとせまっていく。それぞれが選んだ作品のテーマは、11歳の彼らが個人個人で抱えているテーマとつながっている。
流れにのって書いていく時、構成メモを書くプロセスは、余計だな、と感じる。


授業後。
「先生、中心人物と自分を比べにくい作品だったら、どんなふうに書いていけばいいかなあ。」

彼女は、『星の王子さま』で書くと決めているらしい。

こんな質問が出てきて、一緒に話せることがうれしい。

小学校5年生の時に、わたしには『星の王子さま』は読めなかったなあ。
すてきだなぁ。



図書館には、彼らがつくった伝記のポップがずらり。
自分たちで本と合わせて並べる作業が、とても楽しそうだった。
ディスプレイするってことまで含めて、言葉の、読書の楽しみ方なんだな、と思う。



来週は、4年生の子たちが、戦争児童文学のブックトークを3年生に向けて。
3年生は、夏休み明け、「ちぃちゃんのかげおくり」を学習するということで。
コーディネートはわたしの仕事。こういう仕事が、とても楽しい。
何かと何かをつなぐ、という時に、
一番創造的になれる。



午後からは、司書の先生に、学校図書館についてのインタビューを1時間。
再来週の府のセンター研で、学校図書館活用・図書資料を活用した授業づくりの実践発表のため。
映像資料もレジュメもまだまだ出来上がらない。
今週末はシュタイナー学校にどっぷり。
めまぐるしい毎日。
この夏も、北海道、東京、フィリピン・・・めまぐるしい。
大学での講座も校内研修講師の仕事もある。


毎日、頭がふわふわふわふわする。
ここ一カ月、その状態が続いている。
湿度のせいか、何なのか。
頭ふわふわ病。