わからないで、と、困らせる。


2015年の最終日。
噛みしめるように、味わうように、1日を終える。
同僚とも、そうする。


忘年会に行く道、帰り道。
あ、私は知っている。
連続性と乖離。
知っているけれど、同じだけれども、確実に異なる時間を。
未処理の感情は、今日という日に起こった出来事とも似て。
丸く収められないのは、丸く収めようとしてしまうからかもしれない。



欲望のなさ、興味のなさ、を思い知る。
完結してしまう。自分の中で。
一を聞いて十と言わずとも、多くを悟る必要があった。
わかったふりをする。
物分かりのいい子でいるように。


そういう私に、わからなさをぶつけてくる子どもたちというのは、絶えない問いで、
答えることを自己完結しようとする私を、不思議に勇気付けるような存在であるようにも思えてくる。


今日も、最後の最後で子どもとぶつかる。
来年に持ち越しだね。
そういうことは、いっぱいあっていいよね。
きれいに終わろうとしていたんだ。
後味の悪い最後。
君のことを引きずり、気にし続ける冬休みになるね。
それが君の願いではないのだろうけれど、
君とわたしの関係には、必要なことかもしれないね。


雲ひとつない冬至の日。
空はあたたかく、青く、すっきりしていて、それでもまだよかったな。



ああ、終わり方がわからない。
ずっと、ずっと、ずーっと。
終わり方のレッスンが必要だと思う。
子どもの頃から、終わり方が下手だった。
ピアノも、そろばんも、ダンスも、
続けてきたことを、うまく終えられなかった。
区切りをつけられなかった。
たくさん、うまく会えなくなった人がいる。
授業もまとめや終わり方がうまくいかないし、
学期末の締めもいつもぐちゃぐちゃだし。
終わりよければすべてよしって言うけど、
わたしには難問すぎる。



活発な暗闇 新装改訂版

活発な暗闇 新装改訂版

忘年会への道中は、『活発な暗闇』と。
冬休み。
また、すっかりと、夜に横たわる日々。



青葉市子。
静けさ、佇まいがいい。