Moment

いろんなことが巻き起こる1週間が終わった。
クラスの子どもたちが、以前より、くっきり見える感じがする。





体育。運動会は、ミュージカル・ライオンキングの楽曲を使って構成した組体操とパフォーマンス。

1曲目のCircle of Lifeは、一人技と、3人組の技。
今日、初めて1曲目を通し終わった後、子どもたちから、自然に拍手がわき起こる。
体育館いっぱいに。


こんなの初めてだった。
忘れられない感じ。
ああ、この感覚を、この空間に集うわたしたちは、間違いなく共有したのだと思った。
ひとつになる、というのではなく、共有した、という感じ。
わかる、この嬉しさ。
喜び、驚き、達成感。


「びっくりしたね」「あんなの、初めてですね」
同僚と言い合う。
わたしたちは、目撃してしまった。


こういう瞬間は、とてもいいな、と思った。



国語は、意見文。
社会問題をひとつ選び、こうあったらいいという未来についての意見文を書き、最終的にはスピーチする。
一人ひとりが選ぶテーマにあった図書資料、雑誌、新聞記事を一緒に探す。
ああ、こういう時には、社会的企業やソーシャルビジネスについて見聞きしたことがとても役立つなあと感じる。


環境問題、戦争と平和、人種差別、子どもの貧困、ホームレスの人々を救いたい、動物の保護、子どもたちが多様な体験をできる機会を、憲法9条を守る、交通事故を減らす、紛争をなくす、地雷による被害をなくす、いじめ問題、津波被害への対策、核問題、バリアフリーなまちづくり、高齢者にやさしいまちづくり・・・etc. 実に様々。様々であるということが、まず、美しく。


1日の終わりには、クラスの彼らのすてきだったところ、チャーミングだったところを思い出し、周りの先生に話す。そうして、反芻する。嫌なことは、忘れる。



今、体がとても健やかだ。
軽い。
こんなに軽かったのだろうか。
子どもと一緒にいるからかしら。
週末は、アートワークと自動車の点検。
ダンスの振り付けも考えよう。
彼らの人生や感情を助けるような振り付けを、考えたい。


「世界は ひとつじゃない
 ああ そのまま 重なりあって 
 ぼくらは ひとつになれない
 そのまま どこかにいこう」(『ばらばら』 星野源


それでも、対立を超える方法を模索しなければならず。
クラスという小さなコミュニティの二人の間で起こっていることから、
世界で起こっていることまで。