ふわふわ

今日は、休み時間に自由工作でつくってきたパズルを解くように強要された。
パズルの絵柄は、せんたくばさみ。
ううん、天才だな、君は。


次の休み時間には、「丁か半か」と、サイコロ片手にずっと聞かれる。
わたしは君の遊び相手なんだね。
そうこうしていると、ふわふわ周りに人が集まってくる。
この、ふわふわした感じ。
これが好き。
「〜しよう」って、誰も言わないけど、寄ってくる感じ。


強烈な個性、でも、ふわふわしてる。
こども同士って、いいね。


ある子は、コンクールに出すことを考えている和菓子のデザインをあつく語ってくれる。
琳派のとある絵柄をモチーフにしたお菓子だそう。
ううん、すてきすぎる。


愛すべき日常。


それにしても、8月31日に6時間授業で仕事をしているってことが、
やっぱり、すごく変な感じ。
習慣の蓄積って、身体も思考もかたちづくってしまっているんだね。




夕方、職員室の扉を開けて廊下に出た時に、突如として「からたち野道」が頭の中を流れ出す。
どっから出てきたんだろう。
秋だからかな。
これ、春の歌なのかな。
わからない。
赤や、虫の音は秋っぽいけど。
すごく、懐かしい秋の歌に聴こえる。


20歳の時に聴いていた曲。
ダンス部の先輩がこの曲が好きで、この曲で踊りたいと言っていた。
わたしも、それに同意した。
音楽やダンスの趣味がとても似ていた。
一緒に踊ると楽しかったなあ。
さおりさん、今頃、どうしてるんやろう。




明日は、踊りにいくんだろうか。
わたしは。
明日のことがわからない。
その不安と期待と。



昨日は結婚式に出席しつつ、10年前、NYのユースホステルで出会った友人とずっと話し続けた。
式場で、カフェで、二次会会場で、もつ鍋屋さんで。
10年前は、まさか、今日という日に博多の街角で、君に救われるとは思わなかったね。
君は、わたしを姉さんと呼ぶけど、
10年前から、いつもわたしの方が叱られっぱなしで。
またいつかどこかの街角で、美味しいものを食べましょう。
わたしが海外に行ったら、その時は訪ねてくるように。