略歴を送ってほしいと頼まれ、しばし考える。
・・・表現することにより生きられることが可能な「もうひとつの自分・世界」に関心を寄せ、実践・研究を続けている。・・・
という一文を最後に付ける。
それは、小さな決意。
自分の感情への誠実さを取り戻すことは、
なんという果てしない旅路だろう。
どこまでも、どこまでも遡らないといけない気がする。
それでも霧がさっと晴れるような瞬間があり、
元いた場所とは異なる場所にいることを、自覚することもある。ファンタジー作品の「通路」は、現実世界にも、不意に立ち現れる。
いつからかわからないけれど、「感情」が自分のテーマとしてあらわれてきている。
そうなってくると、そういう本や音楽に出会ったり、目についたり。そう、引き寄せていく。
「ただ自分が倒れないように/ただ自分が立って歩くのを/ただ自分が轢かれないように/ただ自分になってゆくのを」
タテタカコ『卑怯者』
今夜は月がきれいな夜だった。