卯月の頃

よしって決めて仕事用の記事を多少こだわって書いたのに、全部消えちゃった時の、ああ、という声にならない叫び。

がんばって、ではなく、こだわって、書いたものは消えると少しばかりつらい。

朝から小さな頭痛。今日は家にいることを長い時間をかけて決めたけど、最初から、決まっていたんだ。
いくつもの理由で、納得しただけ。
決めることと納得することは、随分違う。


窓から見える木々に小さな葉が揺れだしたら、夏が来る。
窓を全開にして、足を投げ出して寝転がり、空をみるよ。夏には。


ハナレグミのhana-utaを聴き、好きな香水の匂いを浴びて、動き出す。
この小さな部屋の中で動きだすことさえ、いくつもの理由がいる。
ぐにゃぐにゃしながら時間だけが過ぎて。
そうじゃない時だってあるのにな。
自分自身の突発的な行動とか、
衝動的な決断とか、
向こう見ずな出発とか、
後から考えれば陽気で愛おしい過去。



一歩も外に出ず、洗濯、掃除。
散らかった部屋を片付け、荷造り。


今日という日をとってもいくつもの選択肢があって、それを積極的にか、消極的にか選んでいて、それでよかったと思える理由を探すというより、それでよかったと、気持ちを落ち着かせる。


気持ちのいい風といい天気に家にいるという、私には完璧な祝日。
頭の片隅には意地悪に居座る偏頭痛。
夢中で片付けたり、歌ったり、踊ったりしていたら、
どこかに消え去っていた。


卯月が終わる。
Coccoの「卯月の頃」を聴く。
私の好きな歌には、ずれた季節がたびたび登場する。