予定は、駅に着く間に変わる。
思い立って、京都市立美術館のバルテュス展へ。
少女のとるポーズや構図が気に入る。
ダンス部の頃、私は「ありえないポーズでくつろぐ人」というのでめっぽう有名だったけれど、「ああ、このポーズ気持ちよさそう」というストレッチ具合というか、くつろぎぐあいというか、そういう身体の動きが感じられる作品に惹かれた。
音声ガイドを聴きながら回ったが、私には合っている。
情報がたくさん入ってきた方が集中できるタイプなので、ガイドの音声と、観ている絵と、自分の頭の中で発せられている言葉や妄想と美術館の中の人の動きと…それくらい刺激がある方が楽しく絵を鑑賞できるのだと思った。
江國さんのインタビュー映像とか、「光」についての話とか、節子さんとのエピソードとか、家族写真とか着物とか…なんだか涙ぐんでしまう箇所もあった。
少年バルテュスが名付けたミツという名の猫が描かれたクリアファイルと、「決して来ない時」という絵のポストカードを買って出る。
その後、また、ふと思い立って足の赴くまま、恵文社へ。
2年くらい来てなかった間に、お店は少し変わっていた。
詩のコーナーをウロウロして、いくつか気になる本はあったけれど、何も買わずに。
出町柳のおにぎり屋さんで思わずおにぎりをパクリと。
その後、四条のジュンク堂で教育書等を物色。
お目当てのお片づけの本も、シュタイナー関連の本も、星の王子様についての本も、ドラマトゥルギーの本も、気になっていた麺類レシピの本も、全部手に入れた。
そして、1番ほしいと思っていた本も、西側の壁に発見した。
- 作者: 小山田咲子
- 出版社/メーカー: 海鳥社
- 発売日: 2013/11/25
- メディア: 単行本
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私より少し年上、今は亡き小山田咲子さんの著書。
題名や本の帯に書かれた文章は、インプロのマインドを語っているかのように思えた。
彼女の人生に思いを馳せる。
それは、全くつながりのない人生ではないように思い出される。
大学生でブログを書いていた頃のことや、『東京ゲストハウス』を読んだ記憶、東京に住むたくさんの友人やその姉のこと、南米を旅していたあの子や自分の弟のこと…そして、文章を書くことで、自分を、世界を生きる実感をつかもうとした記憶がよみがえってくる。
最後のお母さんが書かれた文章に涙が流れる。
明日はandymoriの解散前のライブに行く。
また泣いちゃうんだろうな。光となる歌、その優しさに。