「世界を自分に取り戻す」

今日のクラブ活動。
担当する音楽クラブの4年生の女の子が、クラブの終わりにとことこやってきた。

「おにいちゃんが、吹奏楽部をすすめてくれて、ありがとうございましたと伝えてと言ってました。」

名札を見ると、3年前の卒業生の妹ちゃん。

おお、彼!
パーカッションを華麗にたたいていた彼。
音楽に興味が出て、お父さんと楽器演奏をしていた彼。
懐かしいなあ。
中学校では吹奏楽に入ったんだよね。
きっと楽しい3年間だったんだろうね。

過去からの贈り物が、時間を経て届く。
出来事の意味は、未来に書き換えられてゆく。
というより、書き換えられてゆくような生き方でありたい。

教室にて。
こどもたちは、卒業随筆を書いている。
自らの変化や成長を、自ら選び、意味付ける。
書くことを通して、自分の人生を、自分の言葉で語ること。
そこから人生は、やっと生きられ始めるように思う。
その入り口に立ち、語り始めた彼らの言葉を、私は愛おしく眺める。

「世界を自分に取り戻す」…先日、シューレ大学の紀要の中に見つけた言葉。
なんて美しい言葉だろう。
シューレ大学の紀要は、素敵な言葉にあふれている。
http://shureuniv.org/publication/