丹後へ。同期の教員のSちゃんと、フランス人漫画家のMaxと3人の珍道中。
帰り道に電話で、母から、今日は、村の祭りだと知らされる。
ああ、そういえば、今日は水無月祭りの日だ!かわそっさんだ!!
小学生以来、行っていなかった、地域の祭り。200軒あまりの家しかない地域の祭り。村にひとつの神社に、集う。小さな、小さなお祭りだ。
みんなが、みんなをしっている。そのあたたかさ、を、25歳になって、やっと感じられた。
中学・高校の頃は、もう、村の祭りなんて、うっとうしくて、行きたくなかった。ださいと思っていた。小さくて、みんなを知りすぎていて、面倒で。
しかし、久しぶりに行って、その何も変わってない部分に驚き、また、自分の感じ方が、変わったことにも気づかされた。
これが、村のよさなのだと。互いの顔を知っていて、どこのだれかも知っていて、その親近感が、この祭りを作っている。
大きな祭りや花火大会では、誰の名前も、どんな人かもわからない。ただ、一緒に行った人と、歩いて、みんなで、1つの方向を見つめるだけだ。そこに、一体感とか、共有とか、そんなものはない。
私たちは、互いを見つめる。祭りで見つめる。
村の祭りに外国人が来るなんて、あまりにもめずらしいもので、知り合いのおっちゃんおばちゃんが、ビールやらからあげやら、花火やら、サービスしてくれまくる。ほんま、なんて、キュートなんだろう。すごくフレンドリー。すごく、ユニーク。すごく、あったかい。みんな、ファミリーな感じ。
帰ってきた、という感じ。
すごく、ウェルカムで、しまいには、カラオケ大会にエントリーするように言われ、MaxとLet it beを歌うことに。Sちゃんの演歌の熱唱も、最高。
そうして、いつのまにか、祭りは終わる。明日は、みこしだ。わっしょいわっしょい。
今まで行ったどの祭りよりも、楽しかったなあ。
私も、大人になったのだと思った。
そして、いつか、ここに帰ってきても、いいのだ、帰ってきたいのだとも思った。
そんな、水無月の夜のこと。