ほんとうに出会った者に別れはこない

“ほんとうに出会った者に別れはこない” 谷川 俊太郎



3日の夜は、送別会でした。

どれほど、話しても、話しつきることのない話。

どれほど、一緒にいても、十分ということなどない仲間。

それぞれが、違う個性の持ち主で、でも、その魅力が、本当に、認められ、尊重されていたと思います。

チーム平盛。本当に、その言葉がぴったり。

1年かけて、色んな事件や、出来事、行事、日々の教育活動を経て、チームになっていったのですね。

私達も、集団です。

学級と同じ。

最初から、溶け合っていたわけではない。色々な不和もあり、意見の衝突もあり…だからこそ、愛おしく思えるのです。

一緒に平盛を去る先生達との思い出も、忘れられないものばかりでした。

覚えています。

最初に、平盛で流した涙は、教頭先生の前だった。厳しい。でも、それが、全部、先生のほんものの愛情から生まれていることを、知っています。本当に、人情味あふれる先生だった。平盛になくてはならない、先生だった。先生には、ずっと平盛にいてほしかった…かっこいい、かっこいい女性です。

ことばの教室のO先生に、子どものことで落ち込むと、いつも、相談にいったっけ。いつも、自分を責めている私、子どもの行動に翻弄されている私を、全く別の視点からの意見で、支えてくださった。

“いつまでも、子ども、そして保護者の味方でいてあげてね。”先生の語りに泣くのも、これで、最後かな。

教務の先生。平盛での、指導教官。いっぱい助けてもらった。この先生は、本当に、ほめ上手。私の指導場面を見たら、必ず、元気が出る評価をくれる先生だった。他の先生に対しても。明るくて、ユーモアに満ちていて、信頼の厚い先生。先生との思い出が多いのは、いっぱいほめて伸ばしてもらったからだな。感謝です。

M先生。夜遅くまで、一緒に残って仕事をした。もっと、もっと一緒にいられたらよかったのにな…。ここには、かけないけど、私にとって、これからの自分の生き方を、決めることになったのは、先生の存在のおかげです。

F先生。最初に一緒に担任を持ちました。好き勝手、やらせてもらって、おかげで、自由奔放に育ちました!感謝です!!あの頃、まかせてもらったおかげで、自分らしさを、大切にできたのだろうな、と思います。

K先生。めっちゃ仕事のできる先生!そして、子どものかわいらしさや、あほらしさも、一緒に目を細めて、笑える先生。給食、めっちゃおいしかったです。平盛のご飯のおかげで、3年間、すくすく育ちました!

K先生、F先生、I先生、T先生!一緒にカネザイル踊れて、めっちゃ楽しかったです!私の、突拍子もなさに、ついてきてくださって、ありがとうございました♪♪先生達とは、これから、ですね。共に、学び合いましょう!


温かい巣で育ったからこそ、私は、高く、高く飛べると想う!チーム平盛の皆さんに、心から感謝です。

色んな先生が、お酒をつぎに来てくださる。一人ひとりの先生との思い出、その先生のやさしさ、魅力を思い出して、泣けてくる。お別れが、悲しすぎる。でも、今は、涙を流したい。そうして、悲しむことが、ひとつのけじめだと想うから。今日は、どれだけ、泣いてもいい。

名残惜しく、花道を通って、お開き。抱き合って、泣ける。握手して、泣ける。涙、涙で、お別れです。

その後、二次会。このカラオケが、ほんまに楽しい。こんな楽しいカラオケは、体験したことがない。平盛小のカラオケは、ピカイチ。3年前、初めて行って感激した。みんな、ほんまに芸達者。歌ってなくても、楽しすぎる。

異邦人、ピンク・レディーキャンディーズ青い山脈中島みゆき、中国語の歌、サザン、演歌…どれもこれも、この平盛のカラオケで、覚えたな〜。それぞれ、十八番があって、毎回のように聴いた。それが、また、いいんだ。

なつかしのメロディーをみんなで歌う。その合間合間に、語り合う。

F先生と、中島みゆきの「時代」を歌う。大好きな歌。人生のテーマソングのように、よく聴いて、歌っている。この歌に、見守られて、勇気付けられて、去ります。出会いと別れにぴったり。

それから、F先生と、「人にやさしく」。ああ、先生にぴったりだわ〜。みんなで、がんばれーコール!

最後は、K先生の結婚を祝って、「てんとうむしのサンバ」。みんなで、肩抱き合って、歌う。これで、最後。これで、最後。ああ、なんて、素敵な職場にいたんだろう。なんて、素晴らしい仲間にめぐり合えたのだろう。

それから、3次会、4次会…いつまでいても、十分ではないけれど、今日の日は、さよなら。

いつか、また会いましょう。離れても、このあたたかさは、ずっとこれからの私を、支え、見守り、育ててくれるでしょう。

幸せな記憶。それこそが、人が生きていく上での原動力になる。

いっぱいの出会いの喜びと悲しみを、味わって。

きちんと、区切りがつけられました。

そうそう…平盛に着任したての頃、ちょうど親不知が生えてきて、めっちゃうずいた。

その親不知が、虫歯になって、これまたうずきだしたのが、今年。やっと抜きました。

この親不知とも、3年の付き合いだった。また、新しいスタートなり。身も心も。


『時代』中島みゆき 作詞・作曲

今はこんなに悲しくて
涙もかれ果てて
もう二度と笑顔には
なれそうもないけど

そんな時代もあったねと
いつか話せる日が来るわ
あんな時代もあったねと
きっと笑って話せるわ
だから今日はくよくよしないで
今日の風に吹かれましょう

まわるまわるよ 時代はまわる
喜び悲しみ繰り返し
今日は別れた恋人たちも
生まれ変わって めぐりあうよ

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ちょうど、1年前も、この歌を聴きながら、別れを惜しみました。

ありがとう、教師人生のふるさと、平盛。

これにて、本当に、さよならです。