音楽を聴くために必要な人生

幸福がいっぱいつまった1泊2日の関東への旅。そして、少しばかりの不幸。それも幸せのうち。

  新狭山の地で・・・堀兼小研究発表会への参加という幸福。

  所沢の地で・・・藤田先生との出会いという幸福。

  椎名町の地で・・・ともちゃんとの晩御飯という幸福。

  渋谷の地で・・・すぅさんとの対話という幸福。

  狛江の地で・・・ちょもさんと、共に居るという幸福。



 

在日の恋人

在日の恋人

 立ち寄った青山ブックセンターで、手に取らずにはいられなかった1冊。本を目にした、その瞬間に、多くの記憶が、ざっと私の脳裏をかけめぐった。
 
 電車の中で読破。いてもたってもいられないような気分にさせてくれるのは、そう、幸福のはずなのに、なぜか、どこか、途方もなく悲しい。そして、帰って、二階堂さんの音楽を探す。

 

 ぽとん、ぽとんと、落ちてくる多くの雨粒のひとつひとつに、何の意味があるのか、そのときはわからない。

 ただ、その幸福と不幸が、全部私が欲しているもので、いつか、満ち満ちて、あふれでるために必要なもので。
 
 今、なぜ私が苦しいのかも、私のわからないところで、

 苦しいということさえも、気づいてないくらい

 あたりまえになりすぎていて

 これが、いつかとりのぞかれるものなのか、一生のものなのか

 少しの不幸を幸せと感じられるのは、音楽のせいだ


 “音楽を聴くためには 自分の人生がいる” 江國香織