発展途上という豊かさ

 

 今、久しぶりのわくわく感に満ちています。

 今日は、『しなリレ Vol.11 インプロDE劇作り!』でした。

 みぃしゃさんが、「まさに、インプロっていう感じだったね」と、言ってくれたのですが、ワークショップ途中にハプニングが。

 ワークショップ前のゆるゆるタイムのときに、Wさんがギックリごしに。最初は、大丈夫か・・・という感じでしたが、容態がよくならないので、救急車を呼びました。

 そんなこんなで、ワークショップの後半部分には参加できず。

 「みんな、楽しんでくれているかなあ。みんなに、学びを提供できているかなあ。」と、病院でも、不安。

 でも、病室の回転椅子で、ダンスをすることを思いついて、妄想しながら、回転椅子くるくるしながら踊っていました。

 そんなこんなで会場に帰ってきたのは、もう、ワークショップのふりかえりも終わったころ。

 みんなのわいわいした、あったかい空気を感じて、ほっと一息。

 それから、懇親会へ。素敵なカフェで常夜鍋を、つつきました。

 そのね、懇親会が、超!おもしろかった。

 いままでのしなリレの懇親会の中で、ダントツにおもしろかったです。

 なぜなら、そこが、ワークショップの本当の意味の「ふりかえり」の場になっていたからです。

 今日のワークは、「劇作り パート2」ということで、劇を創り上げるために、色々な手法で、劇のストーリーや、役作りに迫っていくもの。

 いつもの内容からすると、ぐぐっと焦点を絞って行ったワークでした。

 今日のすぅさんのワークでは、極端に「インプロに関する説明」と、「インプロを子ども達と楽しむときに気をつけること」が少なかった。

 そこが、私には、ちょっと、ドキドキでした。

 初参加の方も多かったので、ちゃんと納得してはるかな?学んではるかな?消化不良になってないかな?と・・・。

 で、あとの懇親会の場でも、そういう疑問を、初参加のみんなにぶつけてみました。

 やっぱり、言葉による説明がもっとほしかったという意見がありました。

 でも、そこで、すぅさんは、こうおっしゃった。

 「言葉であんまり説明したくない。僕はもはや、インプロを伝えたいのではない」と。

 ちょっとニュアンスは違うけど、内容はこういうことです。
 
 そのことを、ずっと帰り道で考え続けていて、わかった。

 「わかりやすくすることで失うものがある」ということ。

 「全部クリアーに説明されなくて、わからない部分があるからこそ、心地悪く、その状態から抜け出たくて、探求がスタートする」ということ。

 今回のワークショップは、やってみて、結構課題と言える部分も多かったと思います。

 しかし、それを、懇親会の場で、結構交流できたというのは、ワークショップが完全なものでないからであり、参加者に、謎や問いかけを残したものであったからだと思うのです。

 私は、全部わかりやすく説明されると、やる気がなくなってしまうタイプです。

 すぅさんも、同じです。

 もちろん、私はインプロについて、まあ、2年以上関わっているので、そして、もっとすぅさんの言語化された、あるいは、されすぎたワークも体験しているので、色んな視点を持って、ゲームを見ることができる。

 だからこそ、わかりにくさの意義なんかも理解しているけど、初参加の方にとってはどうなのかな?

 ・・・・・対話しながら考え続けました。

 で、わかった。

 今日の懇親会が、あれだけ盛り上がった。あれば、ワークショップの学びの本質だと思います。

 『しなリレプロデューサーの私』と、『ファシリテーターのすぅさん』と、参加者のみなさんと・・・

 ああでもない、こうでもない、ここはようわからん、ここはどないなん?

 そういいながら、今日のワークショップについて語り合い、そして、今後について話ができたこと。

 これこそ、また一つのワークショップであったと思うのです。

 ワークショップは完全なものではない。

 こういう、疑問を出し合い、対話する中で、限りなく、完成に近づいてゆくものだと思います。

 すごく、その過程が楽しかった。

 今まで、ワークショップのふりかえりや、今後のプランニングは、すぅさんと私が、参加者からのアンケートや、2人の考察をもとに行っていましたが、そうじゃないところに来たと思いました。

 ワークショップのその次を創るのは、今回の参加者なのだと。

 次、ふりかえりミーティングをする時は、この前の参加者にも希望を募ってやりたいと思います。

 もっとこうすれば、私達は、よりよく学べたのではないか?

 この学び方は、効果的だった。

 この質問で、発想が狭まった。

 このときのファシリテーションのこのやり方が、ゲームを楽しむために有効であった。

 ・・・・

 私達は、自分達の学び方について、かなり自覚していました。これは、これまでのふりかえりでは、あまり語られなかったことといえます。

 これまでは、『インプロはこんなもので、こんなことに応用できる!』『インプロのこんなところがいい!』『インプロをやったことで、こんな自己・他者への気づきがあった』

 そういう感想や気付きが主だった気がする。それは、もちろん、素晴らしいことです。私達スタッフが感じてほしいことでもあるし、参加してくた方が、感じたかったことでもあると思う。

 でも、今回の気付きは、『学び方』に対する気付きが多かったということ。

 ああ、『しなリレ』は、次のステージにのぼったな、と思いました。

 考えてみると、本当に、ここにたどり着きたかった。

 『創造的な学び方について、考えませんか?』

 告知メールでは、そんな問いかけをしました。

 まさに、そうなったのだと思います。

 よりよく学びたい!より創造的・想像的に学びたい!
 
 そういう意欲を、参加者から、すごくもらった。

 本当に、参加してくださった一人ひとりが、すっばらしいと思います。

 私やすぅさんだけでは、決してたどり着けない場所。

 そこに、みんなで行くことができる。

 今日の懇親会の議論は、尽きませんでした。

 ワークショップのこれから。

 探っていくのが、すごく楽しいです。

 学び続ける私達。

 その過程は、時に不安定で、同時にエキサイティングで。

 『しなリレ』も、私達も、発展途上。その不完全さのおもしろいこと、魅力的なこと!

 完成された講師の先生は、誰もいない研究会ですが、私達は、一人ひとりの創造性を持ち寄り、高みを目指せると確信しました。

 参加してくださったみなさん、本当にありがとうございました!

 今日のしなリレで、こんなにドキドキできるとは、思わなかった。

 素晴らしい1日でした。

 何かひとつ終わると、次が見えてきますね。

 ゼロより1。

 しなリレ参加者で、企んでいきたいです。

 『ありのままがいいんだよ』

 インプロですぅさんが毎回伝えてくださるメッセージ。

 この素晴らしさと、難しさ。

 ありのままであるために、私達は、どのようなアプローチが要るのか?
 ありのままを、目指すことに意義は?
 どれが、ありのままで、どれがありのままではないのか?

 みんなと話していて、いっぱいいっぱいトピックが生まれました。

 しなリレ発展途上。愉快です。

 正解も、間違いもない世界へ・・・。

 今日の懇親会の議論こそが、しなリレの目指すものなんだろうな。

 誰も正解なんて持ってやしない。

 正しいことのばかばかしさと、間違えるということの尊さ。

 それを知ったとき、心も身体もふっと軽くなる。

 それこそが、インプロのくれるかけがえのないプレゼントかもしれない。

 次は、3月21日。ネクストステージを、一緒に創ってくれる人、募ります!

 カフェで、ディープなミーティングをしますので・・・。楽しみ♪