ロンドン3日目<12月27日>
前の晩に遅く寝たせいで、すっかり寝坊。あ〜。朝ごはんの時間が終わっている。
しかも、頭痛。寝すぎたせい??身体がだるい。
しかしながら、今日は、LABAN CENTERに行きたくて、お腹すいたまま、外に出る。
LABAN CENTERは、コンテンポラリーダンスで有名なダンススタジオ。たくさん、日本からもダンサーが留学している。憧れの場所。
アメリカでは、ALVIN AILEYのダンススタジオに、ドキドキしながら行ってみた。
厳し〜い言葉をかけられて、へこんだこともあったけど、違う環境で踊ることは、自分の欲望でもあり、自分への期待でもあり、自分に課すチャレンジでもあり・・・
ということで、ロンドンに来たからには、ダンスを・・・ということで。
う〜。昨日より着込んだのに、昨日より寒い・・・。
しかも、LABAN CENTERがある、Greenwichは、めっちゃ通い。場所も、曖昧やし・・・不安を、さらにかきたてるように、空がどんどん曇天。これぞ、イギリスという感じ。ああ、心も重たくなるやん。
Greenwichに着いて、ツーリスト・インフォメーションで、場所を教えてもらい、バスにのり、バスを降り・・・何人に道を聞いたことやら。到着したのは、もう夕暮れ。しかも、めっちゃわかりやすいところにあったし・・・しかも、閉まってたし・・・
ちょっと治安の悪そうなところだったけど、道ゆく人は、みんなええ人やった・・・。
でも、曇天と、凍えるような寒さと、暗さに、もうお家に帰りたくて、たまらなくなったので、列車にのる。
地下鉄じゃなくて、電車だと、あっという間についちゃう。頭痛は止まず・・・帰ってバファリンだ・・・。
ユースに着いたら、もうどこにも出かける気がしなくて、ユースのカフェテリアでフィッシュ・アンド・チップス。半分で、もうお腹いっぱい。
旅に出ると、必ず、食べ物が苦手になってゆく。
モンゴルにいって、お肉(とくに、羊肉)を見ただけで、お腹がいっぱいに・・・。
そして、今回は、フライを見て、もう、眩暈・・・。
油っぽいものとか、肉とかと、反対のもの・・・つまり、日本食を体が欲しがる。
旅に出れば出るほど、日本食フリークになるねえ。
部屋で、暖房の温度を上げて、そのまま就寝!たぶん、夕方6時くらい・・・。明日は復活しますように・・・。
ロンドン4日目。
昨日早く寝たから、今日は、6時前に目が覚める。頭痛もすっきりしたような。まだ起きるには早いので、ふとんの中で、音楽を聴いてすごす。あったかいふとんの中で聴く、キセルの音楽が、めっちゃ気持ちいい・・・
7時半から朝ごはん。めっちゃたっぷり食べます。1日のエネルギー源!お金が無いので、切実な問題!
朝ごはんを食べながら、今日のプランを練る。
「ホワイトチャペル・アートギャラリー」に行こうと思ったら、近くに、蚤の市「ペチコートレーンマーケット」もあるようなので、午前中は、そこに行くことに決めた!午後は、ショッピング・ストリートをぶらぶらしよう!
ということで、Aldgateという駅へ。めずらしく、迷うことなくペチコートレーンマーケットへ。うれしすぎる。
マーケットは、まあ、こんな感じか〜という感じ。とくに掘り出し物はなし。
よし、「ホワイト・チャペル・アートギャラリー」に行くぞ!アート鑑賞するぞ!と、うきうきしながら、歩くが・・・
歩けども、歩けども、ギャラリーは見つからず。同じ道を、いったり、きたり。
この辺のはずなのに・・・
お店で尋ねると、「ああ、これだよ」と指さされたのは、工事中のビルディング??
2009Springまでって書いてある。ええ、そうなの?しかも、今日はオフィスも閉まってる・・・残念。
ここ数日、本当に歩きまくっている。車がない生活って、こんな感じかしら?めっちゃ健康的だ〜。ご飯も、そんなに食べれないし、これは、痩せるな・・・。まあ、いっか。日本にいたら、絶対寝正月で、お餅食べまくって、確実に毎年太るのにね・・・。
さて、気を取り直して、Bond Streetへ。マーク&スペンサーというショッピングセンターでの両替が、レートがよくて、手数料も要らないらしいので、早速尽きたお財布と日本円を手に換金。
潤ったお財布とともに、バーゲンでにぎわうショッピングストリートをぶらぶら。
ここを歩いている人は、半分くらい外国人なんじゃない?ってくらい、英語以外の言葉が、飛び込んでくる。日本人も、あんまり見かけない。珍しいなあ。
ロンドンのユニクロは、日本より、ずっとカラフル。ユニクロの服は、発色が綺麗で好きなんだけど、ロンドンは、お店自体もカラフルでかわいい。センスいいな〜。
途中で、15枚で£1という、ポストカードを発見!デザインも、goodなので、30枚購入。クラスのキッズへの年賀状と、友人へ・・・。
それから、Hamleysというおもちゃ屋さんへ。
映画に出てくる、海外のおもちゃやさんだ〜!ホームアローンみたい!と、感激。
おもちゃやさん、結構好きです。絵本を見たり、教材を探したり・・・
今回も掘り出し物を発見!!
素敵な素敵なカラーペン。重ねがきなど、色々できて、すごく素敵なの!
これは、乙女心をくすぐりますね。。。女の子用のおもちゃコーナーで、小さい子に混じって説明を聞き、その場ですぐ4種類大人買い。うらやましそうに見ている女の子3人を尻目にね。これは、思っても見ない、お値打ち品!
これをお土産にしたい人々の顔も浮かんできたので、もう4種類・・・計8箱購入。服を買うより、靴を買うより、こういう、素敵な文房具を買うのが、好きな私。このペンで、どんな手紙を書こうかな?このペンから生まれる果てしない世界を思って、わくわく!
そのピカデリーサーカスを抜けて、ナショナル・ポートレートギャラリーへ到着。
もう、3時すぎ・・・ということで、美術館内のカフェで遅めのランチ。
ベーコンと、マッシュルームのキッシュに、紅茶をいただく。
めっちゃ、おいしい。ロンドンって、食べ物はあんまり・・・というけど、今のところはtaste goodのものばかり。
紅茶のみながら、三浦綾子の『雨は明日晴れるだろう』
- 作者: 三浦綾子
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2000/10
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読み始めたら、すぐに引き込まれる。そして、涙が・・・この人の小説は、どうして、こんなに心を揺さぶるのだろう。めったになかない私だけど、三浦綾子の小説だけは、涙腺ゆるみっぱなし。
同じ女性だから・・・というのもあるだろう。女性の心理を、手に取るように描ける人だ。でも、そうやって、代弁してもらえることが、切ないくらい嬉しい。みんな、誰にもいえない、汚い部分とか、醜い部分とか、意識しつつも隠して生きているんだけど、そういうことを、きちんと描いている。
そうして、描かれたものを読んで、自分が代弁されたように感じたり、自分を分析し直すことができたりして、救われる。そう、救われるのだ。どう生きたって、罪深いのだけれど。。。
ポートレートギャラリーでは、イギリスにまつわる人々の、肖像画や、写真が飾られている。
ああ、歴史の教科書に、この人のってたわ〜。この人、ほんまに、いたんやあ。
すっごく昔のことなのに、それらが、実在していたってことが、なぜだが、急に迫ってきて、ちょっと感激してしまう。
でも、あまりにも、同じような表情と、服と、人々ばっかりなので、ざ〜っと見る。近現代に近づくと、ようやくおもしろい。表情も出てきてね。
写真展もやってて、それがおもしろかった。1枚の写真が、訴えかけることって、大きいね。そういえば、中学生の頃、漠然と、戦場カメラマンにあこがれた。それも、一枚の写真がきっかけだったな。今でも、その写真、正確に言えば新聞記事を、持っている。東ティモールで、兵士が、子どもに、クリスマスプレゼントをあげている写真・・・私は、いつか、そこに行かなきゃならないような気がした。
今日の写真展では、トナカイと暮らす民族の写真と、片足を失った娼婦のヌード、そしてレジ袋をかぶった女性のポートレートが、印象に残った。一枚の写真から、その人達の、歴史や、人生や、写真家のメッセージが、伝わってくるね。おもしろい。
いい気分で、ユースへ帰る。
ベッドで三浦綾子の小説の続きを読破。もっと持ってくればよかった・・・と後悔。持ってきた3冊は、あっという間に読んじゃったよ。もっと、読んで、もっと感じたい、考えたい。
私を、揺さぶってほしい。そうしてくれる何かを、いつも、いつも、貪欲に探している。
それは、ダンスであり、言葉であり、写真であり、旅であり、人であり・・・きっと、教育という道を選んだのも、自分自身に、常に揺さぶりをかけられる環境であるからだろう。
「傷痍無き人生は恥」・・・今日読んだ小説の中の一言。
傷つき、ゆえに、揺れ動く。そういう運命みたいです。
来年は、いつか、北海道に行こう。三浦綾子に会いにいこう。
冬の旅路には、三浦綾子の言葉が、染みます・・・。そういえば、三浦綾子の小説を読むのは、いつも、冬だなあ。去年のお正月は、「氷点」を、むさぼるように読んでいた。