あ、ちゃんたくろーちゅ!

 今日は、天満へ。

 『教育の多様性体感プロジェクト CORE+』の主催する『マナカフェ』へ。

 今日のテーマは、『きのくに子どもの村学園』。
 
 昨年の夏に訪れて、いい揺れをもらった。

 その揺れは、ずっと、ずっと、心にあり続けている。

 目指すべきは、きのくにの教育。

 ほとんどの教師が、心にきのくにの教育と、さほど変わらない理念を持っていながら、具体化するときに、どこか歪んでしまっているのが、今の学校教育の現場。

 しかし、きのくにの教育は、理念が、きちんと、具体化されている。それに、感動する。

 子どもを本当に尊重しているだろうか?
 子どもを、本当に信じているだろうか?
 子ども達が、本当に生きる力を身につけられるような教育をしているだろうか?

 公立の現場では、そういう理念を、誰もが持ちながら、具体化することの難しさを感じざるをえない。これは、一人ひとりの教師の意識の部分に問題があるばかりでなく、システム自体が、そういう理念と離れてしまっているからだと思う。

 きのくにのように、本当に子どもの自主性や、個性を尊重する教育、クリエイティビティーを育てる教育が、これからの日本社会には、絶対、絶対必要なのだ。

 じゃあ、それを公立でどうやって具体化するの?

 もう、私は、『いい先生』になりたいとは思わない。

 自分のクラスの子どものことだけを考えていてはだめだ。
 そのレベルは、もう超えていかなきゃ。
 日本の未来を背負っている。そう思ったとき、やっぱり、今の学校現場の中で、自分のクラスの幸せや安定を願っている時期は、いい加減、卒業。

 『ヒーローがいない時代は不幸だが、ヒーローを必要とする時代は、もっと不幸だ』という言葉がある。

 今、教育界は、ヒーローを求めている。学級崩壊が起こり、そこに対処できる技術を持った、スーパーティーチャーが、求められている。

 不幸な時代だ。

 でも、かといって、ヒーローがいない時代が不幸だ、とは言えないと思う。

 ヒーローのいない時代が来るのだと思う。
 というより、誰もが、ヒーローになるのが、これからの時代だと思う。

 教育の世界のヒーローが、『教師』である時代は、終わらなければならないのだと思う。

 プリマドンナは、昔と変わらずいるけれど、巷ではみんなコンテンポラリーダンサーなわけ。それは、もう発見されている。

 台詞ひとつひとつにこだわる劇もあるけれど、巷では、多くの人が、インプロで即興の劇を楽しんでいる。これも、発見されている。

 教育の世界でも、スーパーティーチャーは素晴らしいけれど、子ども達は、スーパーティーチャーに教えられなければ学べない存在ではないということも、発見されている。

 今日も電車の中で読書。

 名言、ハイライト。

 ●ものごとは、よくなる前に、悪くなることがめずらしくない。
 ●世界があなたを見つける
 ●何が起きるかは、物事が起きてからしかわからない
 ●社会起業家には、コントロールするのではなく、あいまいさを許容し、「なせばなる」というメンタリティーを脱ぎ捨て、ビジョンを持ちながらも、次々と生じる予測不能な成り行きに柔軟に対応する姿勢が必要だ。
 ●自分が何かを探していたはずなのに、突然、向こうのほうが自分を見つけたことに気づくのだ。
 
 

誰が世界を変えるのか ソーシャルイノベーションはここから始まる

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 何度も、何度も同じところを、読んでいます。1度目は分からなかった言葉の意味合いも、一月たつと、伝わってくる。

 何が起こってもいい。むしろ、起こることがいい。それに、ゆっくりと対応することにしよう。

 帰りに、松井山手の本屋さんいよると、子どもが大きな声で言いました。

 「あ!ちゃんたくろーちゅ!」

 う〜。

 子どもを子どものままにしちゃいけないっていうけれど、

 子どものままの感性をなくした大人は、貧しいよなあ。

 芸術家は、ずっと、子どものような感性を、大人の自分の中に住まわせている人が多いと思う。

 子ども達の行為が、間違ったり、拙かったりすると、思わず、おもしろがってしまう。

 それを、正すことがよしとされているけれども・・・

 無理に、子ども達を大人にしようとしている気もする。

 この前、毎日、毎日、鞄の用意が遅くて、怒られてて、それでも、一向によくならなかった子が、

 朝、急に、

 『せんせい、6までに、鞄の用意するわ!』と、実にさわやかにいいに来た。

 食べたいときが、うまいとき。

 そういうふうに、時期を待って、教育できるといいのにな〜。

 教えるべき内容に、教師は、ぐるぐるまきになっちゃっているのだ。子ども達は、その犠牲。

 ちゃんたくろーちゅ、と言う子が、秘密のレッスンで、数時間後に、サンタクロースといえました。

 そんなことを目指したくない。
 
 何はともあれ、ごきげんな1日になりました。

 CORE+のみなさん、ありがとう!