聞こえないと響く声

受験生たちが教室に帰ってきて、2016年、初めて全員がそろう。
おかえり。うれしいよ。
全員の声が響くこと。小さな声も、大きな声も、笑い声も、おちゃらける声も、真摯な声も。
このタイミングでは、この子がつっこむよね、とか、
挨拶の時は、この子の声が響くよね、とか、
そういう、形にならないものが、体に知らない間に染み込んでいるので、
その声が聞こえないと、とても寂しい感じがする。
聞こえない時に、初めて響きに気づく。
不思議なこと。
聞こえていたはずで、聞こえなかった音に、気づく。
今日、全員が戻って、ああ、この声の感じだ、と思う。
しみじみ、うれしかった。



全員そろったので、今日は、マシュマロ・チャレンジ。
楽しく創造的に遊ぶ。
パスタの繊細さ、不安定さと、マシュマロのおとぼけ感、テープとひもの安心感、どれも大切ね。
倒れて、「きゃー」という声も、立って「おー」という歓声も、どちらも楽しそうで。
あの子とあの子も、気づけば協働作業。
それを、振り返りでしみじみ喜ぶ姿もあって。
今日は、とてもいい日だった。



やっぱり、楽しくて、創造的なことをしなきゃだめだって思う。
夢中に協働作業に没頭する時、普段気にしていることなんて、どうでもよくなる。
こだわる瞬間や、こだわりがどうでもよくなる瞬間を、たくさんつくれるといいな。
僕が、軽くなる瞬間。僕が広がる瞬間。僕が僕でなくなる瞬間。僕に戻る瞬間。
いろいろあるといい。




マシュマロ・チャレンジが終わってから・・・


「ぼく」という子が「ぼく」って言っちゃダメで、「おれ」っていう子が「おれ」って言っちゃダメなゲームを始める男子たち。
数分で自爆する姿に、大笑いする。
そんな週末もいいものだね。


おかえり。










今、一番行きたい外国は、と尋ねられたら、
ドイツとポーランドと答える。