あの日の秋の空

今日は、担任する6年生の子どもたちと一緒に、中学校の合唱コンクールを聴きに、市のホールへ。
3年前に担任した子どもたちが、中学3年生になって、コンクールの最後を飾っていた。

3年生。学年合唱の『大地讃頌』がホールに響く。心が震え、涙がこみ上げてきた。
美しいハーモニー。彼らの充実した中学校生活を物語るような歌声だった。

幼かった顔が、りりしくなり、堂々としている。
一人ひとりの顔を見ていると、色んなあの頃の記憶が浮かんだ。
3年という、ほんの少し前に、今私のいる教室に彼らはいた。
そして今は、すっかり大きくなって、未来を見据え、歌を歌っている。
とても可愛らしかった彼ら。
色んなことを私に教えてくれた彼ら。
今日、再び成長した彼らに出会い、深く心動かされた。
なんて素敵な贈り物なのだろう。
もう2度と、彼らがこうして歌う姿を見ることはできない。
じっと、目に、焼き付けていた。
かわいらしい6年生だった彼らが、私の中で成長した姿にアップデートされた。
そんな秋晴れの日。

気づけば、3年ごとに6年生を担任させてもらっている。
初めて受け持った6年生は、もう高校3年生。
2回めの彼らは中学3年生。
そして、今受け持っている6年生の子どもたち。
時の巡りに思いを馳せる。

私の中には、今も鮮明に、彼らと過ごした秋の日の記憶が残っている。
3年という月日が、思いがけずつながる。
あの秋の空は、この秋の空につながっていたのだ。
しかし、あの頃は、今日という日をもちろん描くことができなかった。
どこへつながっているのか、わからなかったね。

くだらないことで大笑いしながら毎日が過ぎていく。
気づけば、4月よりあの子の顔が柔らかい。

給食時間 お母さんと 呼ぶ子あり