何もしないところから始めましょう。

 今日は、朝から特別活動部の研修。学級満足度調査の研修を担当していた。

 研修担当は、ちょっとドキドキするけど、自分で、学びを組み立てるのは、わくわく。

 最初に、マッサージターイム!!2人ひと組で、手のひらもみもみしてください。今日の身体の調子や、気分なんか、話してみてください〜と提案。

 私は、今日の研修の講師の指導主事の先生と、てもみん。

 こうやって、手をとりながら話すと、偉い人とも、お友達。笑顔で仲良し。

 ほんの5分です。でも、だいぶゆるまります。

 この雰囲気が、私には必要。きっと、他の人にも・・・。そして、心地よい学びのために。

 研修のあとで、先生達が、「楽しかったよ〜」とか、「校長先生とマッサージして、緊張したわ〜」なんて話してくれて、うれしい。

 転任してきて、最も自然体で、笑顔でいられたかも。夏休みの出会いの魔法、飯田さんのワークショップの魔法のおかげです。

 でも、ちょっとした、ネガティブワードで、一気に、落ち込んだりもする。

 なんてこった。

 自分で自分のこと、したたかで強い人間だと思ってたのに、こんなにもろくて、ちっぽけな人間だったとは。

 この弱さを、引き受けるしかないのだけれど。

 毎日フレーズとなえてみる。呼吸を、深くしてみる。ゆるゆると動いてみる。笑顔でいようと心がけてみる。

 

 夜は、飯田氏のワークショップ3日目。最終日。

 「何もしないところから、始めましょうか。」

 いきなり、しびれる一言。

 みんなで、頭をくっつけて、円でねころぶ。

 右手を、隣の人の手のひらに。

 ずっと、目を閉じて。

 不思議。自分の身体の感覚がなくなっていく。

 湧泉から、何かが出て行く。

 それから、今度は、足をくっつけて、ねっころがる。

 もっと、もっと、自分がなくなっていく。何、この不思議な感覚?身体がからっぽになって、魂だけが存在しているみたいな、変な感覚。自分と他者の境目がないような。足先が、めちゃくちゃ、ぬくもってくる。

 びっくり。何もしないのに、何か、とてつもないことが、起こっている。感じる身体になっていく。

 目を閉じて、バッハ。

 ダンスは、教えてもらうものじゃない。

 自分の身体から生まれてくるもの。

 あ、あ、あ、

 わかった。その感じ。

 振り付けとか、テクニックとか、そんなのじゃない。

 自分の身体を、聴いて、感じる。まわりのものと共鳴して、もっと感じる。そして、活かし、活かされて、自分で、心地よくなっていく。その営み、そのものがダンス。

 唯一無比の、身体の詩。

 拍手で、踊りあう。

 ダンスで投げキッス。あのね、thank you,conglaturations,sorryを伝えるんだって。

 伝えられたかな。私、やっぱり、どっか躊躇してる気もする。

 そして、目を閉じて、ブラスの音色にいざなわれて、乱舞。

 みんな、踊ったり、踊らなかったり、でも、踊りだったり。

 共鳴する空間。心地よい。

 活かしあうって、どういうこと。つかみたい。ほんのちょっと、つかめたような。自意識を、捨ててしまいたい。

 気持ちいい。何もいらないんだよ。ただ、こうして、身体の歌いたがるままに在ること。それで、豊かに、笑顔になれる。

 じゃあ、私が、学校でやっていることは、何の豊かさになってるんやろう。

 きれいな服も、立派な場所もいらん。

 精神的な豊かさ。それが、生きることを、支える。

 ダンスや演劇、音楽・・・そういうものが、全ての人の人生にあったらいいな、って思うよ。

 何も話さない。何もしない。そんな時間が、学校の中にもあっていいと思う。

 私は、やっぱり、自分であれこれ決めてしまうのが、苦手だし、やっぱり、目の前の子どもと、座って、向かい合って、話して、決めたいの。

 飯田さんのワークショップ、ほんまに、ほんまに、すごく豊かな感覚をもらったと思う。

 この感覚で、授業できたら、子どもと暮らせたら、どんなにいいだろう。どんなことが起こるんだろう。

 私は、もっと、自分を豊かにしたいし、そうできる何かや誰かを、すごく求めていると思う。

 わからなくなっている。色んなことが。

 きっと、それは、わかりかけているということ。そして、take time。時間がいる。暮らしがいる。他者がいる。

 人生に起きることは、全て最善のこと…。

 目を閉じて、眼球を上にすると、ちょっと前向きになれるみたいです。

 ありがとうございました!