先生たちは、ボクを、不安にするけど。

 もっともっと、この子達と、一緒にいたい。

 そんな毎日です。

 5月の連休が、少し余計にも感じてしまう、今日この頃。

 やっと、やっと、私の想像を、子どもたちが、超えてきて、わくわくします。

 4月当初から、色々、課題を提示してきました。

 ひとつの約束。

 『君達を、信じることから、始めたい。』

 こんなこと、できるかな?

 こんなこと、やってみない?

 最初から、思い描くようにはいかないことも、いっぱいありました。

 う〜ん、どうしたらいいかな。

 でも、あせらず、繰り返し、やっていくと、1ヵ月くらいで、今までとは、違う景色が見えてきました。

 ああ、そうか。こうなるのか!

 【掃除プロ制】

 最初は、やる気はマンマンだったけど、掃除の仕方としては、不十分なところも目立ちました。

 また、人間関係の問題も起こりました。

 また、『プロの掃除』と、『ただの掃除』の比較を、黒板で見せました。というのも、掃除のあとの黒板が、あまりにも汚かったので、その半分を、綺麗にしてみせ、こういう掃除こそ、目指してほしいという話をしたのです。これは、かなりモチベーションを上げるのに、効果があったようでした。

 さて、私のモットーは、『ピンチはチャンス』です。

 問題が起きるからこそ、クリエイティブになれます。

 子どもたちは、理想、すなわち、『きれいにする』というような目標より、目の前に現れた課題を解決するほうが、色んな発想が出てきます。柔軟になるし、『改善したい!』という意欲に満ち溢れる。

 最初から、うまくいかないことって、ポテンシャルを引き出すな〜と、思います。

 実は、私自身が、そういう環境の方が、よく学べる人間です。

 私は、自分より、力がある人達に囲まれて仕事をすると、自分を見失ってしまい、よく学べないことが多いです。

 一方で、あまり評価されていない人達と仕事をすると、お互いを補い合う中で、すごくユニークな発想が、自分からも、周りからも出てきて、最高の集団!と思えるようなチームに成長するという経験が、多々あります。

 ・・・

 教室掃除チームは、7人でやっています。

 時間を計ることを、進めてから、すごく掃除がよくなりました。

 役割分担表を作ったり、毎日、タイムを記録したり、クラスのみんなへの要望を言ったり、また、要望を聞いたり。

 何より、声かけがいい!

 『おとなしい』と言われていたという子が、リーダーとなって、声をかけている姿にしびれます。

 ・・・

 まだまだ、発展途上のチームもあります。

 ここで、焦らないこと。ガツンと叱る…すると、その時は、子どもたちは変わっても、長期的に見て、モチベーションを上げることに、大きな意味を持たないことは、わかっています。

 教師が見ているものは、『私が、期待しているもの』と、常に比較されています。でも、子どもたちは、比較対象が無いわけなので、今の自分が、『まあまあいい状態』なのだと思います。そこで、イライラすることも、もちろんあるけれど、その状態を、継続してほめていき、少しでも、自発的に改善している様子が見られたら、そこを、評価する。ほめる。そうして、いい循環が生まれていくのだと感じます。

 会社活動・給食当番・日直・その他の当番活動・教科係の活動・・・

 いわゆる、学級経営に関する部分は、子どもたちに手で、かなり改善されるようになってきました。

 私の学級経営は、8割で提案でした。

 残り2割は、子どもたちが、問題意識を感じて、改善してきました。

 最初から、『こうあるべき』というのが決まってなくていい、というのが、私の望む在り方です。

 『こっちの方が、心地よいぞ。』という方向に、クラス全体で、話し合いながら、進んでいくのが、望ましい。

 もちろん、これは、高学年だからこそ、できることだと思います。

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 『プラスα』

 この言葉も、よく使います。

 自分に与えられた仕事だけではなくて、よりよいものを目指そう。

 掃除も然り。やるべきことは、さっさと終えて、プラスαの掃除をしよう。

 クラスのこともそう。

 自分の当番のことだけでなくて、いいと思ったことは、どんどんしよう。

 落ちているゴミを拾うことも。

 教室の環境を整えることも。

 黒板に伝言を、どんどん書き込むことも。

 給食が残っていたら、配って歩くことも。

 当番じゃなくても。気付いた人が、進んでやる。そして、そうすることが、気持ちよいと思える。また、そうする人を、自然に評価できる。

 そういうふうに、なっていきたいね。

 毎日、子どもたちに、わくわくしています。ときめいています。

 そんな毎日が幸せです。

 

 小さなアップダウンにとらわれない!

 子どもたちのありのままを、受けとめ、包み込む!

 問題が起きるのは、いいこと!ととらえる。また、そういうポジティブな思考をするモデルを、自ら進んで示す!

 よく笑う!!くだらないことで、子どもと一緒に笑う!!!!

 子どもたちの『want』を、何よりも大事にする!

 「先生の言うことは絶対」「ルールは絶対」ではなくて、自分達のよりよい暮らしを、常に模索していける集団を目指す!思考停止状態にしない!!

 子どもへの周囲のマイナス評価にとらわれない!私の、見方、感じ方を大切にする。子どもの最前線で向き合っているのは私なのだから。もっと言えば、まわりが〇〇くんんをマイナス評価で見ることで、担任に、不安や先入観を植え付ける。これは、決してよい結果につながらない。教師の見方、とらえ方ひとつで、子どもは生まれ変われる。欠点など、一生かかっても直らないかもしれないのだから、そんなことにこだわらず、その子のステキなところを、どんどん評価していく!完璧な人間など、いないし、いなくていい!

 あたりまえのことができていることを、ほめる!小さなことをがんばっていることを、ほめる!

 
 私は、子どもたちといるときに、不安を感じることはありません。子どもたちがついているから、だいじょうぶ、と思っています。不安なのは、始業式前日くらいです。子どもの姿がイメージできないから。

 しかし、不安になる場所があります。それは、職員室です。

 THE BLUE HEARTSの歌『少年の詩』に、こんな歌詞があります。

 『先生達はボクを 不安にするけど それほど大切な言葉はなかった』

 まさしく、です。

 人を不安な気持ちにさせるような言葉は、言わないほうがましなのです。

 そんな言葉は、人のやる気をそぐだけです。

 人は、保身に走ると、人を不安にさせる言葉を言う気がします。

 私も、そんな言葉を、いっぱい言われてきました。

 それらの言葉は、誰かを本気で思っている言葉ではありません。

 自分が、いかにも正しくて、物事を知っていて・・・ということを示す言葉です。

 言われた本人は、なんともいえない、脱力感に苛まれるでしょう。

 だって、そんなことを言われて、どうしろっていうのでしょう?

 私は、未来に生きる。

 未来には、何が起こるか、わからないのです。それを、信じるべきなのです。

 『あの子は、こういう子だから。気をつけて。』

 そんな情報は、いらない。こういう言葉を言う人は、こうも言うでしょう。

 『そんなことしてたら、こうなるよ。・・・ほら、なったでしょう。』『大人になったとき、困るよ。』

 そういう上から目線の発言は、要りません。

 自分の肌で感じたことなら、信じられるし、ストンと、体に落ちるのです。

 間違えばいい。失敗すればいい。そして、そこから学べばいい。

 そういうふうに思って、子どもたちと接っさないと、『間違ったらダメ』『失敗したらダメ』というふうになって、結局、行き場がなくなってしまう。




 学校を変わると、子どもの見方が、違うな〜と思うことが、よくあります。

 また、そこで、勉強、勉強。

 
 また、月曜から、子どもたちにわくわくさせてもらおう。まだ行ったことのない地へ、見たことのない景色を見に、旅を続けるのだ。

 『みみをすます』

 それだけ。