小さな、小さな、見えない傷
ないもののように振舞っている
怒りもしない、反発もしない
取るに足りない傷だから
けれども、いちばん自分にとって大切な部分が
蝕まれ続けていくようにも思う
気づけば、意欲を失い、使命感さえも見失ってしまいそうだ
そういう支配の方法なのかもしれない
そして、わたしたちは、そういうふうに、誰かを支配しているかもしれないとさえ思う。
意図も、意識さえもすることなく。
自分が大切にしてきたもの、つくってきたものさえも、
自分の手で壊したくなっている。
望まれるのなら、全てをきれいに消し去って、
なかったことに。
執着はない。
これが、手放すということなのだろうか。
2年前に描いた「手放す」というテーマの絵は、
こういう意味だったのだろうか。
自分と問題を切り離して考える、ということは大切で、
そういうレッスンを、してきたということなのかもしれない。
旅立つ時だと思う。
ずっと前から、そのことには、気づいている。
2018年の春に描いた絵。
2年越しのHand Over.