朗読

今年度、初めて、リーダーズ・シアターに取り組んだ。

リーダーズ・シアター。朗読劇のこと。台本を持ちながら、声による演出で、観客にイメージを伝えていく劇。

10月、宮沢賢治『やまなし』を読んだ後、賢治の作品をグループで選び、自分達が朗読したい部分を切り取って表現した。参考にしたのは、Eテレ「100分de名著」宮澤賢治スペシャルの中の原田郁子さんの朗読。

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子ども達の選ぶ作品も、選ぶパートも、かなりいいセンス。

声だけで、と伝えながらも、発表前に「空間や立ち位置の工夫はOK」ということにする。

「猫の事務所」を読んだグループは、机を事務所風に。

銀河鉄道の夜」を選んだグループは、ジョバンニとカムパネルラのみが立って読むスタイルにしていた。

なかなかいい感じだったので、来年も同じ方法でやってみようと思っている。

 

 

今、私自身も朗読のワークショップを受けている。

毎週金曜日。吉田美彦先生のガイドのもと、「チェルノブイリの祈り」という作品の一部を読んでいる。

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声に出すことは、私にとって、遠いものに少しちかづくための、とてもよい方法だと感じる。

 

 

子どもの頃から音読や読み聞かせが好きだった。

それはもちろん、図書館司書だった母の影響だろう。

大学生の頃は図書館に読み聞かせボランティアに行っていた。

思い出すのは国語科教育法の授業。

1限の授業に、いつも遅刻して行っていた。

とにかく、朝は起きれないのだ。

その日。『風のゆうれい』という作品を取り上げた授業だった。

遅れてきた私に読む順番が回ってきた。

結構な分量を一人で読んだ。

すると、担当の先生がため息をついて、こう言った。

「君は毎回毎回遅刻してくるどうしようもない奴だが、音読は上手い。それが癪に障る。ちゃんと時間に来なさい。」

それでも、朝は起きれなかった。

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