古時計

朝起きると、また時計が止まっていた。
ああ、電池の問題じゃないんだなぁって思う。
十年以上前に、久御山町の小さなアンティークショップで買った時計。
とても気に入っていたんだけど。
もう、だめかもしれない。


くじけそうになる日。
でも、その根っこに、何があるのか、
自分でもよく見えない。
ただ、途方もなく、悲しく、
持っているものを、全部手放したくなってくる。
つながりも、知識も、記憶も、
自分を守る一方で、傷つけてしまうものたちを。





音楽を聴いて泣いた、一番古い記憶は、「おじいさんの古時計」。