雨、色、歌に身をまかせ

先日訪れた旅館で「異邦人」がかかっていて、それからずっと、異邦人を口遊む。


初任の学校は、歌うことが好きな先生がいっぱいいて、二次会は必ずカラオケだった。
パフォーマーぞろいで、ひたすら楽しく、歌声にほろりときたり、その人の人生を垣間見たりして、忘れられないひと時だった。


あるベテランの女性の先生が歌う「異邦人」がとてもステキで。
最初の歌い出しをその人が歌えば、そこには、こどもたちが見えた。
くるりと輝く瞳で、たくさんのこどもを見ながら歩いてきたその人の教師人生を思えば、なんだか、異邦人が、その先生のテーマソングに思えてきて、またじーんときた。
「わたしたちは、教育労働者なのよ。」
その先生のその言葉が、ずっしりと響いている。今も。


どこか懐かしい雰囲気のする職員室、職員、学校だった。
こどももひとなつっこく、「昭和の子みたいだ」って、言う先生もいたっけ。
兎の眼」に感化されていた私にとっては、そんな雰囲気の学校に赴任できたことは、本当に幸せなことだったと思う。
出会った色んな先生の歴史、その先生が出会った子どもたちの物語まで、細胞に記憶されていくような3年だった。


今朝は、とある説明会。
そこで、うれしい出会い。
説明会というより、この出会いのために雨の中を来たのかもしれないね。
説明会での、すてきな言葉。
「色に身をまかせる」
わたしも、そういうふうに絵を描こう。


朝から雨、雨。
なのに、傘を持たず。持てず。
天気予報は見ない。
傘は持たない。
雨に降られると、困ったなあって思うけど、
やっぱり、傘とは相性悪いんだ。


でも、雨は好き。
雨の歌もとても好き。
雨の日曜日なんて、特別にいい。

一日中音楽を聴き続け、歌い続ける。
久保田早紀
本田美奈子
太田裕美
元ちとせ
手嶌葵
ブルーハーツ
ジュディマリ

今日は懐かしい歌ばかりたどっていった。
ああ、こういうふうに、生きのびてきたな、と思い出しながら。

小学生の頃、合唱団で歌った。
♪うたは、ぼくらのともだち〜♪って。
その歌は、わたしの友達とは言えなかったけど、
その歌詞は、本当にその通りだねって思ったよ。

今も、昔も。

今日の最後はCocco
「卯月の頃」。

大学生の頃にたくさん聴いた。
あの頃は、今より卯月が好きだった。